2話 カクテル専用シロップの誕生

登場人物

園田浩也(写真左)
バーコントワール店主。「苺のしずく」監修者。
バーコントワール https://bar-comptoir2006.com/

森高寛行(写真右)
NPO法人杜の家事務局長。
おおもり農園の事務方でもある。
バーコントワールの常連。

森高)というわけで、対談にお付き合いいただきたいのですが、いいですか?

園田)もちろんでございます(即答)
今すぐ始めましょう!

森高)話が早くて助かります(笑)

園田)森高さんがシロップの試作品を持ってフラッとお越しになった日。
あれが多分、「苺のしずく」が誕生した瞬間だと思いますけど、いつでしたっけ?

森高)(記録確認中)・・・2018年の1月下旬ですね。

園田)どういう流れでウチにお持ちになられたんですか?

森高)常連だから(笑)

園田)ありがとうございます(笑)

森高)ウチのイチゴシロップでカクテルを作るとどんな味になるのかなと思ったんです。
で、こういう思いつきの実験に付き合ってくれるのは園田さんしかいないなと(笑)
弊社はイチゴ農家なので、イチゴが収穫できない時期(6月〜11月)には売る物がないんですよ、当たり前ですけど。
そこで、イチゴ加工品のラインナップを充実させて、通年で何かしら売れるようにしたいというのが、ずっとテーマとしてあったんです。

園田)なるほど。加工品は「苺のしずく」が初めて?

森高)いいえ。
すでにイチゴのピューレなどは作って売っていました。
好評なんですがそれほど需要が高いものでもなくて、喫茶店などで使ってもらうくらいですかね。

園田)イチゴ加工品というと真っ先に思い浮かぶのがイチゴジャムですが。

森高)ですよね。
だけどウチのイチゴは生産量と品質の事情で少々キロ単価が高くて、ジャムだと合わないんです収支が。
一瓶1000円以上の高価格ジャムという路線もありますけど、踏み出す勇気はなかった。

園田)「苺のしずく」も結構高いですよ(笑)

森高)ですね(笑)。ともかくジャムでは駄目だということで、では製菓用シロップならどうだろうとか、色々と暗中模索していました。その頃にここを訪ねてきて、そして「カクテル専用シロップでいけるんじゃないですか?」という園田さんの一言が出るわけです。

園田)来ました。その時歴史は動いた、ですね。

森高)あの一言がなかったら、開発は中止していたと思います。

つづく